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Welcom to Essay by Dan !

2005年を素晴らしく、かつ

有意義にしたいと祈念いたします。

Hubble撮影のフォトン・ベルト実写画像です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   日記風エッセイ(10)
 

 

 

 

 

1月9日(日曜日)

 

 

 

「人は感動のために生きる」

 

 

 

 

 

これは、現役時代に、尊敬していた上司から聞いた言葉で、未だに覚えている。その他の、人生の指針となる彼の言葉は、殆どを忘れてしまったが、この言葉だけが泡のように脳皮に浮かび上がる。今では、真理だと私は思っている。 

 

 

 

 

彼が言った元々の意味は、

「諸君、目標達成のためには、かなりの努力が必ず要る。しかし、その努力の結果で得た達成感には、大いなる喜びと感動が待っているのだ。人は、この感動のために生きているのだと言っても、決して過言ではない」

という趣旨で、営業成績を上げるための方便として使った言葉に過ぎないが、この最後のフレーズだけが残っている。彼は、この国の政界までも巻き込んで騒がせた、ある有名な経済事件で有罪となり刑に服し、一時は世の中から抹殺された存在であったが、今や再び息を吹き返し、品川で高層の超高級・賃貸マンションを建設して事業を大成功させているという。面目躍如そのものである。

 

 

 

 

この感動という言葉以外に、例えば「不倫」が、愛と苦悩と憎しみと破綻とを同居させているという意味であるように、この年になって初めて、若い頃の表面的理解とは異なり、分かってきた言葉が色々とある。陰謀、哀惜、離別、博愛、憎悪、征服、審美、悲惨、裏切り、歓喜・・・・・・等のように。いずれにしても、「言葉」というのは自らが当事者として体験して初めて、真に分かってくるものだと思う。感動も然りであろう。

 

 

 

 

ここで言う「感動」のことを、辞書には、「強いショックを受けて心を動かすこと、物事に強く心を動かされること、物事に感じて起こる精神の興奮」と書いてあるが、この説明だけでは無味乾燥で分からない。加えて、頭の理解ではなく、文字通り心で感じないと分からないのではないか。現在の常識では、心は心臓にではなく脳にある。人間の発生段階で出来る最も初期の脳である、脳の一番深い部位の海馬域に、感情域、即ち心があると言われている。普段は、これを表に出さないようにと、幾重にも理性の壁によって取り囲んでいるからなかなか表には出て来ない。だから、素直になって理性の壁を取り払い、裸の海馬域を出すことで、より感動が深まり、所謂うるうる状態になれる。

 

 

 

 

私が経験してきた拙い感動は、N.Yに立った時のこみ上げてくる喜び、心を揺さぶる畏敬の念、打ち震えるような愛しい気持ち、自己への逞しい信頼、人から受けた暖かい思い遣り、この世のものとも思えぬ美しい姿を見た興奮、願望を達成した征服感等と、少しだが人並みにある。感動は、ある種の発散を伴って、脳の底からの満足感を自らに与え、そして体を震わせて自らを興奮させる。アテネ・オリンピック水泳の金メダリスト・北島康介選手の発した「チョー気持ちいい」の世界そのものなのだ。従って、脳内モルヒネの様にクセになり、色々な現実場面と感情場面で、より多くの感動体験を持ちたいと思うようになる。

 

 

 

 

だから、その気持ちが生きるパワーになり、人はこの感動のために生きているのだと言っても、決して過言ではない。  了

 

 

 

 

 

 

 

 

クョスコニョ    [1] 
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