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 田楽男の小説
小説の背景と概略紹介
                     

  

  9.「マニラの黄色い太陽 」 Back Number 保存庫
 




1月19日(水曜日)

 

 

 

 

マニラの黄色い太陽」

 

 

 

 マニラはフィリッピンの首都。当時の大統領は、マルコス。19731の、今日のことである。

マニラでは有数だが、その筋のフリーの女性がたむろすることでも有名な「ラマダホテル」に宿泊。6階建ての、敷地が広い大きなホテル。東洋風の造りで、何となく薄暗く、天井が高い。その日、市内観光で、現地の若者に絡まれたが、何とか撒いてホテルに逃げ帰る。集団で、役割分担をし、本気で窃盗する連中なので、怖い。しかし、ガードマンがいるから、ホテルの中までは入ってこない。ロビーの一角にあるソファーに座って、ああ無事で良かったと、息を鎮め、コーヒーを飲む。午後4時頃のこと。ここでの滞在は、4日間。今日は、その第3日目の日曜日。

 

 

 

 

 左側の太股まで長いスリットの入った、緑色のチャイナドレスを着た、白い肌のスゴイ美人。スペイン系混血のフィリッピーノが、ソファーの私の隣に座った。OLが本業で、このサイドビジネスを始めたばかりという。当地の女性は働き者で、殆どが家族を養っている。片言の日本語で言う。

 

 

「遊ビ、スル」

 

ストレートだ。

 

「ハウマッチ」

 

100ドル、朝マデOK

 

「部屋ナンバー?」

 

415

 

「アナタノ部屋、今夜、9時イク」

 

これで交渉成立。

 

 

 

 マニラの水は汚れており、ホテルなら安全。夕食はホテルのレストラン料理にする。フィリッピンの料理は、色がどれもこれも焦げ茶色で、食欲を削ぐ。味も一緒で、甘辛い。今夜は魚にするかと、フライ魚の餡かけを注文。ベチャベチャして不味い。選択の失敗だ。ボトル水で無理矢理に流し込む。口直しに、ホテルのマグドナルド・ショップでハンバーガ2個とコーラのLカップを注文して、時間をつぶす。そろそろ、約束の9時だ。

 

 

 

 

 ホテルの415室は、目隠しだろうか、入ってスグ真正面に背の高い籐の衝立がある。その先は20位の広いワンルーム。突き当たった左側に、広い大きなバスタブとトイレ。床には、焦げ茶色系の植物の柄を織り込んだ広い絨毯が敷いてある。窓がないので、空気は澱んでいる。ベッドは西洋人サイズの広い大きなダブルベッド。シーツは臙色。ベッド横の壁には、籐で縁取した楕円形の大きな鏡。サイドテーブルには、マニラ空港の免税店で買ったシャボウ・コニャックが置いてある。56杯引っかけて混血を待つ。

 

 

 

 

 部屋で一段と美人が映える。チャイナドレスも渋い青色に替わっていた。いきなり、マニラ湾の沖合に繋留してある船に、今から行こうと言う。そこでカジノが開かれているのだそうだ。知恵者がいて、湾内は法律が及ばないからと、マニラ湾に浮かぶ船上にカジノを作ったと聞く。損をすることが分かり切っていたから、

「アイ・キャンット・ドゥイット」

とハッキリと断る。彼女も観念したようだ。別々にシャワーを浴び、早過ぎたがベッドヘ。

 

 

 

 

 とりわけアレが好きな女だ。何回も何回も、果てしなく求め、そして締め付けてくる。一緒に寝て、朝まで殆ど眠ることなく、目が覚めたら求め合う。翌朝月曜6時、OLの彼女は一旦帰りそれから会社に、と部屋を出る。私は今日、離陸する。10時頃起き支度し、ホテルを後に。マニラは真っ昼間だ。その時ほど、太陽が黄色く見えたことはなかった。 

 

 

 

 

 

 

 

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